園の特色づくりに給食が貢献
学校法人 村端学園 志徳幼稚園 (福岡県)
ひときわ広い園庭に子どもたちの歓声が響き渡る「志徳幼稚園」。給食を教育の中に取り入れることで、健やかな心と体を育てたいという園の思いを実現するため、「食べることへの興味を呼び起こす幼児食」をご提供しています。
![[幼稚園・保育所] 志徳幼稚園](https://www.ifsco-group.com/sp/wp-content/uploads/2021/09/case_kid_01_ctop_img.jpg)
子どもたちの食への関心がアップしました。
自園給食を園の特徴にしたい

一冨士フードサービスに給食を委託するまでは、週に2日は弁当給食、1日はパン給食、残る2日は自宅からのお弁当で対応していました。しかし、私立の幼稚園として、新たな園の特色を打ち出していきたいと考えたとき、やはりいまの時代は「食」だと思いました。そこで、これまでのお昼の提供方法を一新し、園舎の中で給食を作る「自園給食」に踏み切りました。
導入当初は配膳などに戸惑ったものの、子どもたちの食への関心は高まりました。おうちに帰って「今日は給食でこんなものを食べた!」と保護者の方に報告しているようで、中には、家では食べようとしない野菜を給食では口に入れるお子さんもいます。弁当給食やパン給食のときには見られなかったことですね。
人気の献立は「からあげ」ですが、意外にも、おみそ汁が好評です。おうちであまり、おみそ汁が出ない家庭もあるようなので、子どもたちがいろいろな食に触れる機会にもなっています。
好き嫌いや残食が減少

実を言うと、最初は残食が多かったのですが、回を重ねるごとに減少し、好き嫌いも減っているように思います。味付けについても、私たちが給食日誌に書いた感想を参考に、その都度改善してくれているので、いまは子どもにとってより食べやすい味になっています。
また、現場の教諭も食に関心を持つようになりました。配膳のとき、子どもたちに食べ物の話をする中で、教諭自身が、栄養のことや箸の使い方などに目を向けるようになりました。園で食育を進めていく上で、いい意識付けになっていると思います。
ICHIFUJI solution
![[幼稚園・保育所] 志徳幼稚園](https://www.ifsco-group.com/sp/wp-content/uploads/2021/09/case_kid_01_ph_02.jpg)
施設概要
業態:幼稚園
所在地:福岡県北九州市
園児数:約250人
受託開始年:2012年
「食育にこだわりたい 」というニーズを実現
お客様のご要望
自園給食を導入したい
それまでの弁当給食をやめ、自園給食に切り替えられた背景には、幼児期からの食育を重視したいという園の考え方がありました。子どもの偏食や肥満が問題視される昨今、食育の強化は園の特色づくりに十分つながります。給食を通じて食べる大切さを子どもたちに伝えながら、それを教育の柱の一つにしたいというのが、園長先生を始め、職員の方々の願いでした。
ご提案・対応
食文化とお子様の気持ちを大切にした給食づくり
お子様に「どんな食材で、どうやって作られているの?」という興味を持っていただくことが食育の第一歩です。そんなメニューづくりのため、本社や支社が持つ幼児食の献立ノウハウを駆使し、手づくり感や素材の良さを大切にした献立を作成。伝統的な行事食を毎月取り入れ、食から日本文化を感じていただけるような付加価値もご提案しました。
アレルギーにも細かく対応。お子様ごとのアレルギー情報を調理スタッフ全員で共有し、お名前入りの容器によそうことでミスを予防しています。また、アレルギーを持っていてもみんなで食べる楽しさを満喫できるよう、普通食と変わらない見た目を心がけました。
効果
園児自らが偏食を克服
嫌いなものをいやいや食べるのではなく、お子様が自分から口に運ぶ光景が見られるようになったとお聞きしています。園内には畑があり、園児の皆さんが収穫したタマネギやキュウリを給食に使う取り組みも行っています。自分たちの収穫した野菜を食べる体験は、好き嫌いの克服にひと役買っているようです。
ICHIFUJI solution specialist


食育と地産地消は切り離せない関係にあります。生産者とのつながりを感じていただけるよう、地元食材を使ってほしいというご要望に可能な限り対応しています。また、あたたかい信頼関係を築くため、調理スタッフも園内行事に参加するなど、顔の見える給食づくりを重視しました。

給食への感想を毎日記入していただく「給食日誌」を導入。これによって、お客様のご要望を早急に改善に生かすことができるようになりました。衛生面には万全を期していますが、調理スタッフと顔を合わせるたび、衛生意識の喚起に努めています。

給食づくりには効率も欠かせませんが、それ以上に調理にひと手間をかけ、食材の味や食感を引き出すことを大切にしています。野菜は一度蒸し焼きにして鍋に入れると、形やうま味が保たれます。「こんな素材を使っているんだよ」ということを食事そのもので伝えられるようにしています。

幼児食の献立を作成する上で、食材のアレルギー情報をしっかりと把握し、アレルギーを持つお子様の口に入らないよう細心の注意を払うのが私たちの仕事。小麦、卵、そばなど、アレルギー食材が加工食品に含まれていないかどうかからチェックしています。食材を調達する商品物流部と連携しながら行っています。
Solution photo gallery
自園給食になったことで、園児の皆さんが「食べる楽しさ」を実感しているようです。

PLUS UP!
「給食にしてもらって良かった」との声が
自園給食の導入前、保護者の方から「給食費が値上げになるのでは?」「親が作ったお弁当のほうがいい」という声がありましたが、導入後のアンケートでは、給食を支持する声が大多数に。

「今日は何を作っているの?」と窓越しに近づいてくるお子様たち。

食材の食感や形を残すため、一度下調理したものを鍋に。

必ず中心温度を測定し、安全な食事づくりへとつなげています。

アレルギー対応食はお子様ごとにお名前入りのタッパーでご提供。配膳ミスを防ぎます。

園の畑では野菜がすくすく生長。皆さん、収穫できる日を心待ちにしています。

今日の給食を保護者に確認してもらうため、園内のボックスに実物を毎日展示。